親知らずは、成人を迎えてから生えてくることが多い、一番奥の歯です。

現代人のあごは、段々小さくなってきているので、親知らずが生えるための十分なスペースがありません。そのため、親知らずは、いつまでも歯ぐきに覆われて、一部しか生えてこなかったり、特に、下あごの親知らずは横に生えてきたりします。

また、親知らずは一番奥にあるため、歯磨きが行いづらく、汚れがたまりやすいため、むし歯になったり、炎症を起こして、歯ぐきが腫れやすかったりします。また、前の歯を押してくるので、歯並びが悪くなることがあります。

そのため、当院では患者さんと相談して、今後の障害となる可能性のある親知らずは、抜歯をお勧めしています。

骨に埋まった横向きの親知らず

親知らずの周りの歯ぐきは腫れることがあります

親知らずの抜歯を行う上での注意事項

  1. 十分体調に注意して行います。
  2. 親知らずが深いところに埋まっていたり、骨と癒着していると、抜歯に時間がかかることがあります。
  3. 下あごの親知らずの根の近くには、神経が通っています。この神経を傷つけると、麻痺が出ることがあります。根と神経の位置に十分注意して行います。
  4. 抜歯の後に、痛みが続くことがあります。
  5. 抜歯の後に、頬が腫れることがあります。
  6. 抜歯翌日まで唾液に血が混じることがあります。
  7. 抜歯当日は、無理をせずにゆっくりお休み下さい。
  8. 処方された化膿止め・炎症止めのお薬は、全て飲み切って下さい。
  9. 抜歯後に異常があったら、どんな些細なことでも、直ちにご連絡下さい。
  10. 親知らずの状態によっては、口腔外科専門の病院を紹介させて頂きます。

下あご親知らず抜歯の手順

親知らずの周りの歯ぐきに十分に麻酔を行います。そして、十分に消毒をしてから、メスで歯ぐきを2箇所、切開します。
歯ぐきを開くと、親知らずの頭の一部と、親知らずを覆っている骨が現れます。
親知らずが、前の奥歯に引っかかっていて、すぐに抜けてこない場合、歯を削る機械で、親知らずを横に削って、切断します。そして、頭の部分を先に抜歯します。親知らずを覆う骨が厚い場合は、骨を一部削ることがあります。
親知らずの頭の部分を抜歯しました。あとは、残りの根の部分を抜歯します。このとき、根が骨に頑丈についていれば、再び根を二つに切断します。
親知らずは無事に抜歯されました。このとき、歯を抜歯した部分に、歯の破片が残っていないか、余分な歯ぐきがないか、出血がないか、骨の中の神経が出てきていないかなど、調べます。そして、十分に消毒します。
歯を抜いた部分に薬を入れ、開いた歯ぐきを元に戻します。そして、十分に消毒してから、歯ぐきを糸で数本、縫合します。糸は通常、1週間後に抜糸します。